墨つけ

今日は、墨つけについて紹介しましょう。
墨つけ.jpg 墨つけは大工の仕事です。一人前の大工職人が材料をノコやのみを使って加工
できるように木に印(切り線とでもいうでしょうか)をつける仕事のことです。

ただ印をつけることは誰でもできます。もちろん機械(プレカット)はあっという間に
印をつけてしまいます。
なぜあっという間に印をつけられるか?

機械だから・・・・
いいえ。材料が全てまっすぐ。
どう見てもまっすぐで整っているものしか受け付けないからできるのです。
まがった材料、自然の丸太は人間でなくてはできません。
大工は墨つけの際、一本一本 木の曲がりに注意しながら(見ながら)墨をつけます。
木は下にぶら下がってきます。張っている方を上にするのが自然です。
土台・梁材 考え方は同じです。
何年か前までは材料は工場で挽きっぱなしの材料でしたが、今では機械でカンナが
かかっているので太さがある程度揃っているので私たちも楽になりました。
墨つぼ・墨さし・さしがね 基本この3種類の道具を使って墨をつけます。
建築士は図面を書くのが通常でしょう。
私も建築士ですからもちろん設計し図面も書きます。しかし、私は大工です。
さらに、墨つけのできる職人です。
私の造る家は紙の上だけで設計した家というだけではなく、構造体の強度についても
現場での経験を生かした現実的な寸法をもとに設計・加工した家を造っています。

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