■家のデザインとは何か?-続編3

登録建築家(樋口)です。

■家のデザインとは何か? の続編3です。

●“感じる”をデザインする

「風水」、「家相」のよさも感じるものです。

“構造的に安定するものは美しい”

無理のないプロポーションになっているはずです。

草原を駆け抜ける獣のシルエットは完璧に近い「美」になっています。

ただ、それが家つまり毎日の暮らしでどうかというと、

美しさよりも、

・金具をひねってピタっと水が止まった時の「気持ちいい!の方が

  重要だったりする

・シャワーの水圧が弱いとか

・電源プラグがほしいところにないとか

●ディテール(細部)部にストレスがあると、生活を楽しむことが

できないものです。

私は、そういう「細部」のデザインにこだわりたい。

逆に、いわゆる見た目のデザインによって強いられるものが

あるとしたら、心地よい暮らしとはいえないですよね。

見た目にすごくカッコいいキッチンでも、そこに立って料理を

つくり始めると途端にカッコ悪くなってしまう。

そういうのはイヤですよね。

手始めに、なるべくたくさん使うもの、いわゆる日用品のデザインに

こだわってみてはどうでしょうか。

例えば

・箸は、重さのバランスなど絶妙な逸品を選ぶ

使うたびに「いいなぁ」とニヤニヤするような。

そういう物をたくさん集めていけば、上質な暮らしになります。

それが本当の贅沢です。

人に見せるものよりも、自分が使うものにお金を使われたら

いかがですか!

お奨めいたします。


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中間水切り

今日はこの時期としては非常に寒い一日でしたね。
なんと今、雪雪が降っています。考えられません。
今日は中間水切りという部分を紹介しましょう。
この部分は外部の仕上げ工事で、大壁(柱が見えなくなる仕上げ)部分と
真壁(柱が見える仕上げ)部分の境目の雨じまい工事の水切りをこのように読んでいます。
中間水切り 真壁部分にあたった水は壁部分・柱部分を伝わり柱の入り隅部分から壁の中に浸入します。
浸入を防ぐべく水切りが一番下の写真のように仕上げます。
柱際と鉄板の境はやっぱりコーキングか・・・・と思った方。ここにはひと工夫があるんです。
右上の写真、なぜ柱に鋸目が入っていると思いますか?
大工がへたくそで鋸が入ってしまった訳でもなく、すきてしまった訳でもありません。
わざと鋸を入れているのです。
この鋸目に鉄板を差し込んで雨水の浸入を防止しています。
コーキングもしますがあくまで補助的保険のようなものです。
このような細かい仕事が大切なんです。雨漏りはつまらない事が原因で起こることが
よくあります。
小さい仕事の手抜きが大きな痛手とならないようしっかりとした工事をすることが大事です。

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