迷惑施設扱いされがちなトイレについて

みなさん、こんにちは。
登録建築家(樋口廷之)です。
さて、今日は、トイレについてです。

公共建築では、ゴミ処理施設や原子力発電所を”
迷惑施設”と呼ぶことがあります。

とかく、住宅のプランの中でも、
この”迷惑施設”的な扱いをされやすい
対象かもしれません。

どうしても「トイレ・バス」は密室になります。
これが暗いイメージになります。

一番通気や換気に気をつけたい場所なのに、
どうしても密室な空間になりやすい場所です。

「家相」や(風水)でも忌み嫌われる対象
になりやすいですよね。

メーカーのテレビCMでは、
総ガラス張りの空間の中に、白い便器が
ポツンというイメージCFが流れていました。

確か、グラスハウスでも、
ガラス張りのトイレだったように記憶しています。

とかく、これまではトイレは、
隅のほうに配置されてしまう傾向が強いです。

それでは、発想を変えて、
トイレを主役にした場合のプランを考えてみるのも
面白いと発想いたしました。

●「リビングと隣接するところに、
ガラス張りのトイレとバスルームがある」

こんなプランへ挑戦する場合、
どのようなアプローチ方法があるのでしょう。

●デザインする対象物として
・設備機器(バスタブ、便器)
・洗面、手洗い所
・トイレやバスルームの扉や壁
・照明、自然光の採光も含めた明かり取りの方法
・窓、換気扇
・配管(顕しかあるいは隠すのか)

●五感の部分のデザイン対象として
・臭い

●六感の部分として、
・ゆったりと過ごす
・新しい閃きの場所として最適!

廊下や洗面所から見えてしまうのは、
受け入れがたいですかね?
トイレあるいはバスも、来客が使う可能性もある

”レスト”する場所としての役割も期待されますよね。
女性の場合はお化粧直しにも使う。

■現実的にこのプランへアプローチする場合の手順としては、
1.一度、求められる機能をリストアップする。
2.機能を分解してみる。
3.既成概念にとらわれず、機能をグループ化してみる。
4.グループ化の結果より、新しい空間をデザインしてみる。

■設定する参考命題としては、
・海や森を眺めるトイレとは
・何時間でも過ごせるトイレとは
・その家で密やかな借景を眺めること
ができる場所にするべき

便座に座った時に、
小さな丸窓かあるいは絵画の額縁のような
四角い窓があって、
そこから沖を通る貨物船が見える、
そんな絵になる風景がみえるようなプランを
するべきかもしれません。

それでは、シーユー ♪

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