祝上棟 山名邸

私達、永山工業・福島の大工チームは日曜日の夕方より東京へ山名邸の建て方へ出発。
日曜日と言う事で途中守谷PAまで10キロの渋滞にあいながら夜8時に宿舎へ到着しました。
狭い部屋に大工8人、布団を広げ集団生活開始です。始めのうちは何となく楽しいものです。
次の日。予報どおり雨・・・。どうしよう・・・。わかってはいましたが迷いました。
山名先生からの電話・・・。「辞めたほうがいいんじゃない?」という内容でした。
上棟は火曜日の約束。今日やらなくては間に合わないのが現実。
雨の中、決行と一度は決めました。
しかし、その後すぐ弊社会長(父親)より電話があり、
「今日はやるな!あんな立派な材料を泥で汚したら大変だから一日延期しなさい。」
という電話がありました。何も相談していないのに父親って分かるものなのでしょうか?
正直、助言してもらってよかったし、大変感謝しています。
その日は、休み。外は寒く、雨・雪と最悪の天気。もし建て方をしていたら・・・ぞっとします。
火曜日より一日遅れの建て方開始です。
6寸角の柱を建て、6寸角の通し柱を建て、巾6寸・梁せい8寸の梁をまわし、立て込みながら
建物の形が現れてきます。
弊社運営の木材きざみセンターできざんだ手きざみの材料はかけやで叩いて
始めてはめ込まれるくらいのちょうど良い感じで次々に組みあがりました。
山名邸 上棟1
もちろん手きざみですから途中ではいりが悪くかけやで何回も何回も叩いてやっと収まる
部分もあります。これが手きざみ。近隣には昔ながらのかけやの音が一日中鳴っていました。
こうして2日間レッカーを使い建て方を行いました。
そしてこれが自慢のヒノキの梁材の様子です。
山名邸 上棟2 梁
6寸×8寸・6寸×7寸の梁の表し天井です。
写真で見るより現物です。是非、足を運んでみてください。
めったに見れない材料ですよ!
夕方には上棟式。先生の関係者の皆様(御両親・仲間の先生・出版社の方々・学生さん・
子供たちなど)がたくさんおいでになり盛大に上棟式開始です。
山名邸 上棟3
上棟式は3階の床で左から
構造設計を行っていただいた 株式会社TIS&PARTNERS 今川憲英先生。
東京理科大学准教授 山名善之先生。
永山工業株式会社 大工 永山一則
この建物は、まさに3人の力の合作です。
山名先生の意匠(センス)と今川先生の構造計算から証明される建物強度、
そして形にする大工永山(永山工業株式会社職人含む)の技術。
一人ではこんな建物は出来ません。材料が作業場に入った時の事を思い出すと
ここまで来れて本当に良かった。心から思いました。
上棟の宴は夜も続き、先生御贔屓の焼肉屋さんで皆さんで楽しく過ごしました。
先生との出会いから約2年。茨城・福島メインで仕事をしてきた私たちは、
今こうして首都東京でみんなにすごいといわれる建物を自信を持って造っています。
これから東京でしばしの間、皆様にはお世話になります。
どうぞよろしくお願いします。
山名邸 上棟4  記念撮影!

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