城屋根工法における木について


日本建築の意匠は屋根によって特徴付けられ、
軽快さを表現する数奇屋造りや、
重厚さを表す城郭建築がその特徴を示しています。

城屋根工法においても、
城屋根の重さを支える化粧隅木や屋根を支える化粧垂木、
外から見えない野垂木によって、
独特の屋根の形状を作り出し、格式のある家を表現しています。

深い軒は適度の日光を取り入れ、
雨から外壁や、屋根と壁のとりあいを守り、
日本建築に独特の風情をつくりだします。

屋根に使う材料は天然乾燥をさせた材木を使用しています。

機械で乾燥させるのは現代的方法でもありますが、
手間と時間をかけての
木材乾燥は天然乾燥が最も優れています。

木は、京都、奈良の寺社建築に見られるように、
上手に使えば千年を越える寿命があります。

しかも軽く、十分な強度を発揮できます。

現在の木造の設計基準は、強度を材料の不ぞろいや割れなどを
考慮して低めに設定していますが、
実施の強度はその数倍はある、強くしなやかな材料なのです。

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