木材の種類〜ケヤキ編〜

日本には全国各地に有名なケヤキ並木があり、誰でも目にしたことがある、日本人には親しみの深い木材です。
近年では高価な木材として認識されていますが、元来北海道以外の地域ではありふれた木材でした。
そのため、一般的な日本家屋には良く使用され、神社仏閣などに用いられた歴史もあります。

ケヤキは他の木材と比べても非常に硬い材質で、加工の際に狂いが生じにくく、腐りにくいため、実用性に長けた木材です。
また、どっしりと重く、磨耗に強い性質があります。
このような性質から、建築材だけでなく、和箪笥などの和家具の材料として重宝されてきました。

辺材と心材は色が大きく異なり、境目がくっきりと分かりやすい特徴があります。
木目がしっかりとしていて重厚な印象があり、杢のあるものは、最高級品として扱われます。

重く硬い木材ですから、乾燥するまでの反りが激しいという短所もあります。
これはつまり、伐採から乾燥までに、何年も寝かせる必要があるということです。
反りが激しい材料は、大黒柱に使うと家を丸ごと動かしてしまうほどの力がありますが、しっかりと時間をかけて扱えば加工はそれほど難しくはありません。

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